ノーベルアームズ (NOVEL ARMS)本当は実銃規格に対応している?
サバゲー用と思われてきた光学機器に隠された真実とは!
ノーベルアームズ (NOVEL ARMS)の名前は、サバゲープレイヤーであればほとんどの方が耳にしたことがあるだろう。ドットサイト、スコープなどエアガン用の光学機器のメーカーとしては抜群の信頼性と耐久性であり、日本国内での知名度もNo.1と言えるブランドだ。
サバゲー用の照準器と言えば海外製レプリカなど機能や耐久性に心配が残る製品も多いが、 ノーベルアームズ は日本のブランドとして安心ができ、日本発の企画や品質管理により高いコストパフォーマンスを誇る。
エアガン用光学機器メーカーとしてのイメージが強いが、現在では
・ Aimpoint (エイムポイント)
・ EOTECH (イオテック)
・ Trijicon (トリジコン)
・ Raytheon ELCAN Optical Technologies (エルカン)
など有名な実銃用照準器のほか、Tenebraex(テネブラックス)のキルフラッシュなど、実物光学機器の正規ディーラーという側面も持っている。NOVEL ARMSのオンラインショップではこれら海外実物メーカーの光学機器を購入することも可能だ。
ノーベルアームズの真実の姿
ノーベルアームズ 製品そのものに関して言えば、ノーブランドやレプリカ系ブランドに比べクオリティが高い、ガスガンの衝撃でもドットがずれない優秀なトイガン用照準器、くらいに思っているユーザーがほとんどではないだろうか。だが実際は期待値以上の実力を持っており、 ノーベルアームズ のドットサイトやスコープは非常に高品質で、実銃で使用しても問題ないと言われるほどの耐久性を誇る。
トイガン用の製品なのになぜそんな実力が…?という疑問を持つ方も多いだろう。その答えは意外なものだった。
ノーベルアームズ は「実銃に耐えうるトイガン用光学機器」ではない。
「実銃用光学機器をトイガン用としている」というのが真実の姿だ。
ノーベルアームズ の製品には「TOYGUN ONLY」の表記があるが、実は全て実銃用光学機器と同じ工場で製造しており、実銃規格に準拠した厳しい耐久テストをクリアしている。特に上級モデルではSIG SAUER、Vortex、Bushnellなど有名メーカーの実銃用光学機器と同じ工場にて製造されており、それら実物系ブランドと同等のスペックを有している。
実際、同じ工場にて製造され若干のデザイン違いのみの製品も存在する。一部の例を挙げてみると
NOVEL ARMS SURE HIT M4S → SIG SAUER ROMEO7
NOVEL ARMS NEW SURE HIT ARS → Bushnell TRS-26
3X TACTICAL MAGNIFIER → EOTECH G30 MAGNIFIER
これらの機種はブランドは違えど同スペックの製品となるが、価格はNOVEL ARMSの方が格段に抑えられている。また、こういった他メーカーと同じデザインが用いられる場合、NOVEL ARMSが企画した製品に他の実物系メーカーが乗っかってくる場合も少なくないそうだ。NOVEL ARMS製品がオリジナルで、実物メーカーがその意匠を使うこともあるというのは驚きだ。
実銃規格を武器にアメリカ進出も準備中
ノーベルアームズ は2019年よりアメリカにて実銃に自社製品を搭載した射撃テストをinstagramにて公開している。中には、映画ジョン・ウィックの撮影のためキアヌ・リーヴスがトレーニングをしたことで有名なタラン・タクティカル(Taran Tactical)のレンジにて射撃テストを行う様子も伺える。
ノーベルアームズ 製品の性能についてはタラン・タクティカルの代表であるタラン・バトラー氏も認めるところで、SURE HIT T2 SOLARを搭載したTTI MPXやSURE HIT MASERをスライドに装着したCOMBAT MASTERなど、タラン・タクティカルの協力も含め着々とアメリカ進出の準備を進めているようだ。
サバゲーに特化した商品企画も ノーベルアームズ ならでは
実銃用光学機器と同等スペック且つコスパの良さという点だけでもアドバンテージの大きい ノーベルアームズ だが、魅力はそれだけにとどまらない。国内メーカーである利点を活かし、日本のサバゲー事情に合わせた細やかなサービスも嬉しいポイントの1つだ。
ドットサイトは基本的にレンズの破損に関しては交換修理が不可能である。そのため ノーベルアームズ の製品にはサバゲーでの被弾からレンズを守るため、レンズガードやキルフラッシュが付属するモデルがある。特に、レンズガードは他社製のポリカーボネートなどと違い透明性の高いガラス素材にこだわり、耐衝撃テストを実施したうえで製品化している。万が一の破損時でも別売り品に交換可能なため安心だ。
また、専任のエンジニアが存在するため本体の不具合や故障などに丁寧で迅速な対応が可能。この辺りも、レプリカ系光学機器や正規ルート販売ではない実物系光学機器では受けられないアウターサービスである。
これまで ノーベルアームズ を他のレプリカブランドと同じような目線で見ていたユーザーにとっては「実物と同スペック」という事実は目からウロコな情報ではないだろうか?
もちろん、装備に合わせたモデルを選びたいという事で実物ないしレプリカを選ぶという選択肢もあるだろう。だがそこに伴うコストや性能の問題を1つのブランドがいともたやすく凌駕している点はやはり注目すべきではないだろうか。
今後アメリカ進出を無事果たし実銃界でもその存在を示せれば、敢えて掲げていた「TOYGUN ONLY」の旗もなくなり正真正銘の「実物」になる日も遠くないのかもしれない。